2026年
震災復興が生んだ女性向けワンルームマンション
オーナー様は旅行好きで、
ロシアからヨーロッパ各国を訪れておられました。
「ヨーロッパの街並みを思わせる、
おしゃれな建物にしたい」とご希望されました。
「どこの国でしょうか?」とお尋ねしましたが
定かではありませんでした。
そこで、ヨーロッパ各国の代表的町並みの写真を
ご覧いただき、どうやらフランスがお好きなご様子と判断。
参考になる建物を探し、
当時、大阪・御堂筋の心斎橋角に建っていた
シャネルの建物が良いかと思いご提案しました。
重厚感の中に上品さと優雅さを感じさせるその建物は、
オーナー様のご要望とよく重なると感じました。
そこで、そのイメージをもとに外観デザインをご提案しました。
デザイン提案スケッチ(2000年)
建築予算との兼ね合いから、 当初の丸屋根は形状を見直し、
2階以上はタイル仕上げとすることで工事費を抑え、 さらにオーナー様のご要望でタイルは
汚れが目立ちにくいものをご希望され、
素材選びには時間をかけましたが、
最終的には1・2階のデザインとも調和した仕上がりとなり、
ご満足いただきました。
施工前の建物は機能的なマンションでしたが、
完成後は街並みに映える
落ち着いた表情を持つ建物へと生まれ変わりました。
工事中から入居希望者の問い合わせが入り始め、
完成した時には満室となりました。
オーナー様からは、
「国道を車で走ってきたらよく目立ってエエわ!」
と喜びのお言葉頂きました。
翌年、当社の事務所も置かせていただくことになり、
2015年まで15年間も使わせて頂きました。
私はいつも、
「建物は単なる箱ではなく、
そこに住む人の未来をつくるもの」
だと考えています。
このマンションもまた、
震災後の新しいまちづくりの中で、
人と街をつなぐ建物として生まれ変わりました。
今もオーナー様とのお付き合いは続いており、
私にとっても忘れることのできない大切な仕事の一つです。
転ばない家をつくる5つのポイント
【 今日からできる 】
70歳を過ぎる頃から、夜中にトイレへ行く回数が
増えたという声をよくお聞きします。
特に寒い冬場は、「早く行かないと漏れてしまう」と焦ってしまい、
思わぬ転倒事故につながることがあります。
加齢とともに姿勢が前かがみになり、足のつま先も上がりにくくなります。
暗い廊下では、ほんの小さな段差でもつまずきやすくなるのです。
マンションに比べ、一戸建ては、特に寝室と廊下、
トイレの寒暖差が大きい家も少なくありません。
実際に私は、こうした不安を感じられたお客様から、
「これからも、安心して暮らし続けるためのリフォーム相談」を多く受けてきました。
今回は、夜間の転倒リスクを減らし、
これからの健康寿命を少しでも長く楽しんでいただくために、
住まいの見直しポイントをお話しします。
① 家の中で転倒する人が多い
「段差をなくしたい」という理由で、
リフォーム相談を受けることは非常に多いです。
確かに、日本の家は小さな段差が多くあります。
年齢を重ねると、足のつま先を持ち上げる力が弱くなります。
さらに姿勢が前かがみになることで、
よりつまずきやすくなってしまいます。
また、普段歩く場所に少し物が置いてあるだけでも、
足を引っかけて思わぬケガにつながります。
まずは、毎日の生活の中で、
• 朝起きてから
• トイレへ行く時
• 台所へ向かう時
どのように歩いているか、一度確認してみましょう。
物が多すぎて、無意識のうちにつまずいているケースも少なくありません。
東京消防庁の統計によると「8割以上は、ころぶ事故!」だそうです。

東京消防庁ホームページから
② 転倒時の助けになる「手すり」
転びかけた時、すぐにつかめるものがあるだけで助かることがあります。
そのため、早めの手すり設置をおすすめしています。
手すりは「転倒防止」だけではありません。
年齢とともに筋力が弱ってきた時、少し支えがあるだけで歩きやすくなります。
毎日調子が良いとは限りません。
少し体調が悪い日でも、支えがあることで安心して歩けます。
それが結果として、自分の足で長く歩けることにつながります。
また、終活として家の中を一気に片付けられる方もおられますが、
片付けすぎて「つかまる場所」がない家も危険です。
意外に思われるかもしれませんが、
「いざという時につかめるもの」があることも大切なのです。
③ 夜の暗い廊下に注意
夜は照明を落として眠られる方も多いと思います。
ですが、夜中にトイレへ行く時の暗い廊下はとても危険です。

「手すりよりも、まず照明が大事」と言われる方もいるほどです。
おすすめは、足元をやさしく照らす小さな照明です。
天井から強く照らすよりも、まぶしくない優しい光の方が安心です。
最近は消費電力の少ない照明も増えていますので、常夜灯として使うのも良いでしょう。

④ 温度差にも気を付けましょう
寝室から廊下、そしてトイレへ移動する時の温度差にも注意が必要です。
高齢になると、急な寒暖差によって血管が大きく収縮し、体へ負担がかかります。
寒い廊下で倒れ、そのまま脳梗塞や脳卒中につながるケースもあります。
冬場は、
• 廊下を冷やしすぎない
• 小さな暖房を使う
• 寝室との温度差を減らす
こうした工夫も大切です。

東京消防庁
⑤ 厚いマットにも注意
普段歩く場所に、厚手のマットはありませんか?
高齢になると、足のつま先が思った以上に上がらなくなります。
実際に歩いている姿を見ると、下を向いて前傾姿勢になり、
前のめりになって歩かれる方も少なくありません。
その状態で厚手のマットがあると、つま先が引っかかり転倒につながります。
さらに、加齢とともに体重移動もスムーズにいかなくなります。
「昔はこんなことなかったのに」と感じることはありませんか?
一度、マットの厚みや滑りやすさも確認してみましょう。

まとめ
転倒は、「年齢だから仕方ない」だけではありません。
住まいを少し整えるだけで、防げる事故もたくさんあります。
これからも安心して、自分の足で暮らしていくために。
まずは、今日よく歩く場所を一度見直してみてください。
